当センターは足を得意としてはいますが、肩(腕)が痛くて挙がらない、という症状でお越しになる方もよくおられます。
いわゆる四十肩(五十肩)と呼ばれる症状です。
対処法を間違えず早期に治療に当たれば、深刻なことにはならないのですが、多くの方が対処法を間違え、お悩みになっています。
そこでこのページでは、四十肩(五十肩)についてお話したいと思います。
まず、症状としてはじっとしていると痛くはないが、ある特定の動きをすると痛みが発生するのが特徴です。
痛みの発生する箇所はそれぞれですが、大まかに分けて方の前面、側面、後面のどこかで、奥のほうというよりは表層、鈍い痛みというよりは鋭い痛みを感じることが多いです。
痛みの始まりは、明確なきっかけがあるということは少なく、いつの間にかの違和感から始まった、ということが殆どです。
状態としては関節がどうということではなく、筋肉組織に負担がかかり損傷している状態。
そしてその原因は、何らかの骨格の歪みなどで患部周辺の筋肉が引っ張られ、そんな状態でそこを使い過ぎてしてしまったこと等がきっかけとなっています。
よく「いつもと同じで、酷使した覚えはないけどな~」と仰られる方がおられますが、骨格が歪み引っ張られた様な状態であれば、その筋肉の限界はいつもより早く来ます。
また、高ストレス下であれば筋肉は収縮し、なおのこと引っ張られた状態になります。
痛みがあるというのは、基本的に体が「その動きはやめて」と言っているのと同じです。
手術後のリハビリ等のいくつかの例外を除き、治療において痛いことはやってはいけません。
なので、痛みを我慢して肩を回したり、酷使したりは厳禁です。
また、患部を揉みほぐすなどの行為もやめましょう。
イメージとしては、痛みのある患部周辺は、見えはしないけど生傷があると思ってください。
皆さんは生傷がある部分をあえて動かしたり、揉んでみたりはしないはずです。
安静にすることが早期の回復に繋がります。
とにかく「痛っ!」となる回数を、頑張って減らすことです。
まず間違いなく痛みは広がり、痛くなくて動く範囲はどんどん小さくなっていきます。
体としては動かさないでといっているのに動かしているのだから、当然です。
しかしそれも一定の期間を過ぎると、急に痛みがなくなります。
多くの方がこれを治ったと勘違いしていますが、これは治ったというのではありません。
そのうち体は「この人、痛みで教えても動かすということは、教えても無駄やな~。それやったらいっそ、もう動かなくしてしまおう」と、体があきらめたような感じ。
結果どうなるのかというと、痛みこそなくなるものの、もう肩(腕)はある一定以上挙がらなくなります。
当センターには、そんな方も多くお見えになります。このタイプの方は、残念ながら圧倒的に男性に多いです。
まず、骨格や骨盤の歪みを整え、それを維持します。これだけでも症状が軽く、その後安静を維持できれば十分回復していきます。
しかし症状が進んでしまっていたり、発症してからかなり期間が経っていたりする場合、患部の緊張を緩める施術も必要です。
また時機を見て徐々に、痛みなく動く範囲で動かしたり、患部周辺筋肉に力を入れたりすることで、脳や体を慣らし安心させることも、回復に役立ちます。
患部周辺を動かさざるを得なかったときは、炎症が起きているのでアイシング。原則お風呂は毎日ゆっくりつかりましょう。