足のお悩み

靴の選び方について①

お気づきの方も多いと思いますが、靴は肩こりや腰痛など、健康に大きく影響します。
よって健康のためには正しい選び方、正しい知識が必要です。
多くの方ががご存じなかったり、誤解しているポイントをいくつかお伝えします。

選ぶうえでの基礎知識

まず大前提として、体の真下というのはかかとになることもあって、立つのにも歩くのにも重心はかかとに来るのが基本です。

ですから、重心が土踏まずやつま先に来るような靴は、健康上は避けたほうがよいでしょう。
しかしどうしてもハイヒールを履かなくていけない方や、履きたい方もおられるでしょう。

そんな方は、ハイヒールを履いても、重心が前に偏らずかかとに残る、ハイヒール用のインソールがあります。

これを入れるとかなり違いが出ますので、このようなもので対応しましょう。

当センターでも取り扱っておりますので、ご相談ください。

最近靴底が緩やかにカーブしていて、歩きやすくなっているという靴を見かけます。しかし、あまりお勧めできません。

確かに歩きやすくはあるのでしょうが、足本来の機能を損ない、指先が働かず、ふくらはぎがむくみ易くなってしまいます。

また、サイズにあったものを選ぶというのは基本です。

最近はファッションで大きめを履くこともあるようですが、健康の面からは、縦には足の実寸プラス1センチほどのもの。

横幅はできればデザインにあわせず、足にあった靴を選ぶようにしましょう。

良い靴の選び方

ヒールカウンターのしっかりしているものを選ぶ

ヒールカウンターとは、かかとを包んで足を安定させる重要な役割をする部分です。

ここをつかんでみて、やわらかいものは足の安定性を作るのに不安があります(写真)

 

また靴を後ろから見て、靴底に対して垂直であるかどうかも確認してください。

傾きがあると、足全体の骨の配列に悪影響があります。(製品の品質管理がよくない場合、曲がっているものもあります)

適正なフレックスポイントで曲がる靴を選ぶ。

かかとが地面から離れるとき、足の指の付け根の下(写真)部分で靴が曲がることが、足の機能を引き出すのに重要です。

ここが曲がらず硬いものも、足の機能を妨げ問題ですが、どこででも曲がるようなくにゃくにゃのものも、安定性の面で問題ありです。

ねじれ剛性のある靴を選ぶ

足は前と後ろがねじれることで、機能を発揮するようになっているのですが、ねじれすぎると痛める原因になってしまいます。

靴を縦にねじったとき、90度以上にねじれない強さ(剛性)があるかを確認してみてください(右写真)

ここが曲がりすぎると、足の安定性の問題だけでなく、耐久性にも問題がある場合が多いです

靴ひもの結び方

実は靴ひもは結び方を変えるだけで、足に対しての効果が変わるので、ここで上げるいくつかの例を参考に、色々と変えてみてください。

アンダーラップ(甲の高い方に適した結び方)

最初にひもを通すとき、靴の中から外に出す通し方です(右写真)

この締め方は時間とともに徐々に締まり具合が均等化し、自然と足の形状の変化に柔軟に対応する締め方です。

オーバーラップ(甲の低い方に適した結び方)

最初にひもを通すとき、靴の外から中に入れる通し方です(右写真)

緩みにくく、一度あわせた締め具合が長持ちする締め方です。

途中固結び(幅の広い足の方に適した結び方)

足の幅が広い方は、靴選びだけでなく、ひもの締め方でも工夫ができます。

全体をゆる締めてしまうと、足の安定性に問題が出ます。

外反母趾や足底筋膜炎等の方はこれが響きます。

この場合靴の前の方はゆるく締め、途中真ん中辺りで固結びをし、後半はしっかりと締めます。(写真)

こうすると全体の安定性と前のほうのゆとり、どちらも両立することができます。

当センターでは歩き方の指導も行っていますが、歩き方が変わってきた方は、靴の買い替えも視野に入れるよう、お話しています。

よくない歩き方で磨り減った靴は、正しい歩き方を阻害してしまいます。

さらに細かく詳しい靴の選び方については、ぜひ当センターまでお尋ねください。