腕のいい車の整備士さんは、タイヤやブレーキのすり減り方を見れば、その方が運転が上手いのか下手なのか、どんな運転をするのかが大体分かるそうです。
どんなものでもそうだと思いますが、やはり特徴が出ているのだそうです。実は私も靴のすり減り方を見れば、その方がどんな歩き方をしているのかは、大体分かります。
お越しになった方にそんなお話をしていると、靴のすり減り方についてとんでもない誤解をされていて、そのせいで足をどんどん悪くされている方が、意外に多くおられます。
もったいない。
今回はそんなよくある誤解についてです。
特に靴の“かかと”のすり減り方についてですが、あなたはどうやって減っていくのが正しいと思いますか?
①内側から
②外側から
③平行に
センターで聞くと、③だと思っておられる方が結構多いのですが、実はこれが大きな間違い。
実は正解は②の、外側からすり減るなんです。
③の平行にすり減るが正しいと思っていた方、よくよく考えてみればそれは誰に言われたわけでもなく、なんとなくまっすぐが正しいのでは?と思っていただけなのではないでしょうか(たまにそんなことを教えてしまっているところもあるようですが)。
しかし、外側から減っていくのにはちゃんとした理屈があるのです。
ざっくり説明すると、足の内側は土踏まずと言い、踏まずに浮き上がっている部分があるはずです。
ということは足の裏は歩くときや立つときは、平行に使っているのではなく、外側加重になっている時間のほうが、長いということになります。
なので外側のほうが早く磨り減っていくのは、ごく自然なことなのです。
なのに、ご自分で靴のかかとを見たときに「うわぁ、まっすぐ減ってないで外から減ってる!」と思って、重心を内に掛け、無理に平行にすり減るように改善しようとする方までおられます。
これ、最悪です。
自分の誤解で足の症状を作ってしまっています。
これをすると状況に応じてO脚や外反母趾になったり、膝痛や股関節痛、太ももが太くなりお尻が垂れる、などが発生します。
一度やってしまうと、歩き方全体を修正しないといけないので、結構手間がかかってしまいます。
こんな風に、なんとなくの思い込みやちょっとした誤解で、本当は無かったはずの問題が発生してしまうことが、足に関してはものすごく多いのです。
早く正しい知識が広まっていけばいいのにな、と思って、今日も一生懸命発信しているのですが…。
足に関して疑問があれば、私に答えられる範囲であればお答えしますので、
LINEやメールで遠慮なくご相談下さいね。